本棚を眺めていてその赤さがひときわ目立っていた一冊を手に取ってみた。
著者は魚谷雅彦氏。
コカ・コーラと聞けば知らない人はいませんよね。
そんなコカ・コーラの価値はどのようにつくられてきたのか。
気になって読んでみました。
目次
こころを動かすマーケティング コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる 印象に残ったこと
魚谷雅彦氏ってすごい
本の序盤は魚谷雅彦氏の経歴紹介。
高校時代から英語が得意で、将来海外留学を目指していた魚谷氏。
当時マーケティング会社を標榜し、社内研修の一環で海外留学制度があったライオンに就職。
マーケティングのイロハを学びながら、週2回英会話学校に通っていたそうな。
そして入社2年目、海外留学制度は社内のほんの一握りの人しか与えられるものではなかったものの、見事その海外留学枠をゲット。
コロンビア大学でMBAを取得、その後、販売とマーケティング関連職を歴任し、異例の早さで出世。
91年、ヘッドハンティングにより、フィリップモリスの食品事業部門であるクラフト・ジャパン副社長、日本事業の統括責任者に。
94年、またまたヘッドハンティングにより、日本コカ・コーラ入社、副社長コンシューマーマーケティングナショナルブランド担当。
2001年に社長就任、2006年には会長就任。
魚谷雅彦氏 経歴
- 1973年 – 大阪星光学院高等学校卒業。
- 1977年 – 同志社大学文学部英文科卒業後、ライオン株式会社入社。
- 1981年 – コロンビア大学に留学し、MBAを取得。
- 1991年 – フィリップ・モリス株式会社の食品事業部門であるクラフト・ジャパン(現:モンデリーズ・ジャパン)株式会社入社。同社代表取締役副社長に就任、日本における事業の統括責任者を務める。
- 1994年 – 日本コカ・コーラ株式会社入社。 同社取締役副社長に就任。
- 2000年 – 同社デピュティプレジデント(社長代行)に就任。
- 2001年10月 – 同社代表取締役社長に就任。
- 2006年 8月 – 同社代表取締役会長に就任。
- 2007年 6月 – 株式会社ブランドヴィジョン設立。同社代表取締役社長。
- 2011年12月 – 日本コカ・コーラ株式会社 取締役会長を退任。
- 2013年 4月 – 株式会社資生堂 マーケティング統括顧問に就任。
- 2014年 4月 – 株式会社資生堂 執行役員社長に就任。
- 2014年 6月 – 株式会社資生堂 代表取締役執行役員社長に就任。
引用元:魚谷雅彦 – Wikipedia
30代で副社長…
すごいですねぇ。
ジョージアのCM やすらぎキャンペーン
1994年、魚谷氏がコカ・コーラに入社していきなり任されたのが、売上が下降していたジョージアの売上回復。
魚谷氏は、
「今まで、さらなる経済成長のためにただひたすら突き進んできた日本社会、そして働く日本人。ちょっと立ち止まって一息ついてもいいんじゃないか」
というコンセプトの元、やすらぎキャンペーンを実施。
CMには当時無名だった飯島直子さんを抜擢。
これがきっかけでジョージアは売上を大きく回復、
飯島直子さんはすっかり癒し系のイメージが定着し、人気爆発となりました。
爽健美茶は当初、爽健茶だった
今では誰もが知っている爽健美茶。
「はと麦、玄米、月見草、そーけんびちゃ♪」
というCMをあなたもきっと見たことがありますよね。
爽健美茶は当初、
「爽健茶」
という名称だったそうです。
コンセプトは「爽やかに、健やかに」。
それで爽健茶。
しかし、「爽健茶」はすでに商標登録されていて使えなくて、
そこでコンセプトを「爽やかに、健やかに、美しく」と変更し、
「美」という字を一文字入れて、
「爽健美茶」
となったそうです。
これが「美」を求める女子に大当たりし大ヒット。
ブランド茶の確固たる地位を確立しました。
こころを動かすマーケティング コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる まとめ
本の扉にはコカ・コーラの象徴的なシルエットが。
シルエットを見ただけで、誰もがコカ・コーラってわかりますもんね。
すごいブランド力です。
ちなみにこの特徴的なボトルの形状は、コーラの類似商品が出回った1915年に
「暗闇で触ってもコーラと分かるようなビンのデザインを」
ということで誕生したものだそうです。
色、
形状、
名前、
CM、
:
マーケティングによりユーザの心をがっちりつかみ、
他の商品と見事に差別化し、
唯一無二のブランドとしての価値を確立する。
コカ・コーラ、すごいですね。
これまでCMや自動販売機のポスターなど何気なく見ていたけど、そのすべてにブランド価値を高める配慮があり、その裏には徹底的なマーケティングがある。
これからは何気なくではなく、そこら辺のバックグラウンドを意識的に考えながら見るようにしたいと思いました。
とこの本を電車で「いろはす」を飲みながら読んでいたのですが、
あれ?
「いろはす」もコカ・コーラの商品だったのですね。
知らなかった(汗)
ということで早速ネットで検索。
いろはすが紹介されている記事を発見しました。
いろはす「しぼれるボトル」が生んだ体感できるエコ効果
引用元:日本経済新聞
健康と環境が意識されている現代をターゲットにしたコンセプト。
コカ・コーラの思惑通り、私はいろはすを頻繁に飲んでいます ^^
だから世に受け入れられてヒットするんだなぁ。
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